宮古島旅行の記録・五日目前半
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五日目前半
 1,ミヤコマドボタル
 4,牧山展望台
 2,佐良浜港  5,池間添近くの浜
 3,渡口の浜  6,フナウサギバナタ

1,ミヤコマドボタル

宮古島には川がありません。去年来島し夜明け前に散歩した際、無数の蛍を見て驚いたものでした。 この蛍は宮古島固有種で「ミヤコマドボタル」というそうで、 清流に生息する一般的な蛍と違い、カタツムリに寄生するんだそうです。 今年は是非無数に飛ぶ蛍を写真に撮りたかったのですが、何故か今回は一匹も飛んでいませんでした。

2,佐良浜港

本日は宮古島の隣、4km程西にある伊良部島,下地島を訪ねます。例によって平良港からフェリーを利用しました。自転車に乗って券買所まで行くと、こちらから尋ねるまでも無く 「自転車と伊良部島に行くなら、今船が出るよー、早く早く!」とせき立てられて、指し示されたフェリーに駆け込みました。
15分ほどで伊良部島の佐良浜港に着きました。誰も料金を請求しないので船員に申し出ると、面倒臭そうに350円を要求されました。 桟橋を出て観光案内所に入り、水分を補給。ペットボトルの スポーツドリンクも忘れずに購入して準備を整えます。 去年はここから「イラブラブ」という民宿に電話して、レンタサイクルを借りました。 島のどこにいても自転車を配達して 貸してくれるというサービスで、確か一日1000円でした。 今回は自分のBD-1Capreoで走破します。

3,渡口(とぐち)の浜

海を右手に見て国民年金のマスコット「ゆいちゃん」がある港の北側を周り、自転車では辛い急坂を上りきると島の中央を突っ切る道を真っ直ぐに進みました。ファミリーマートを左手に見た後は単調なサトウキビ畑の風景が続きます。 下地島に渡る短い橋に出る直前を左折して暫く行くと、渡口の浜に出ました。
珊瑚礁の海岸とは趣きを違え、やや強い風と波が打寄せていました。午前の陽射がまだ浅い角度で波頭を輝かせると、真っ白な砂浜と相まって風景にハレーションを起こさせていました。 地元の方らしき人が一人ウインドサーフィンに興じる以外、お客さんはいませんでした。 ビーチの西には防波堤が突き出ています。足場は悪いのですが、自転車を押して突端まで行って見ました。 時折波が砕けて飛沫が飛び、足元を濡らします。多良間島の浜を「静」とするならば、この渡口の浜には「動」を感じました。

4,牧山展望台

海岸沿いの道を今朝来たばかりの佐良浜港に向けて一旦引き返して行きます。左手の小高い丘の上に、白い鳥を模った展望台が見えてきました。牧山展望台です。 伊良部島でもっとも高い所にあると言うことです。一瞬躊躇しましたが、ローギアにシフトしてべダルを踏み込みました。 もっとも、一番高いと言っても標高は90m程度です。
展望台の周囲には売店も無く、駐車場は1台の車も停まっていませんでした。 階段の手すりに自転車を繋いでその巨大な鳥の背中を上ると、いくつかのテーブルと椅子が据付けられた スペースがありました。涼しい風が通り抜けています。 正面には宮古島が一望。牧山の緑の稜線が重なる下には例によって珊瑚の海が迫っています。池に浮かぶ蓮の葉のように、 珊瑚が海面に見えます。隣の宮古島まで歩いていけるような、そんな錯覚を覚えました。

5,池間添近くの浜

展望台を後にして下って行く坂道は、そのまま海に突っ込んで行くように見えました。 海岸沿いの道まで来ると一部防風林の無いところがあります。 そこから浜に出てみました。 一面、珊瑚のかけらが敷き詰められた小さな浜は地図を見ても名前も無い浜ですが、僕には伊良部島の代表的な光景として深く印象に残っています。

6,フナウサギバナタ

佐良浜港に戻ると、複雑に入り組んだ港町の路地を抜け、北側の海沿いを行く周回道路を進みました。 右手には海が、左手には強風に葉を飛ばされた木々が林立する光景が続きます。  緩やかなアップダウンが続く道を行くと右手前方に翼を広げた猛禽類を模った施設が見えてきました。フナウサギバナタと呼ばれる岬の展望台です。
この猛禽類は10月に大挙して島にやってくるサシバと呼ばれる鷹の亜種で、カラスより一回り大きく数万羽が群れてフィリピンに渡って行くそうです。  岬の名前、フナウサギバナタは「船を見送る岬」という意味の島言葉で、沖縄本島に出て行く人々や出征する兵士達が乗った船をこの北端の岬から見送った事に由来しているようです。 今は遠方に出かける人は宮古空港からの飛行機。ここから見える船は専らダイバーや釣り人を乗せた遊覧船になっているようです。