暢遊シルクロード

ニヤ・タクラマカン
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ニア ★タクラマン砂漠横断 ★砂漠公路維持管理  塔中 本当に広い 砂漠の植物 タリム河と周辺 砂漠行路終点
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ニヤ 6月16日(木) (ホテル ニヤ賓館)
ニヤ河ニヤはホータンの東300キロ。沙漠の中の小さな町です。人口3万。漢の時代、西域36国「精絶国」の遺跡が北の砂漠に残っているそうです。 この町はタクラマカン砂漠の南端に位置し、古今にわたり砂漠横断に欠かせない駅です。ケリアをあとに冷房の効いたバスは快適に走り、7時20分ごろニヤ河を渡りニヤの町に到着です。小さな町なのでホテルの設備がどうかと心配していましたが全く問題なく快適でした。西域にきて時差は北京と3時間あります。これで生活するのはとても大変と思っていたら、やはり現地時間があるようです。ホータンの絨毯工場でも我々が訪れたのは12時40分ごろでしたが皆さん仕事をしていました。我々の食事も定時より1〜2時間ほど遅かったような気がします。明るくなるのは6時ごろ暗くなるのは10時過ぎですから2時間〜3時間ずらして太陽に合わせて生活する方が合理的でしょう。「拡大写真マーク写真ニヤ河」トップ
タクラマカン砂漠横断スタート 6月17日(金)
いよいよ今回の旅のメイン、「タクラマカン砂漠横断」です。ホテル出発8時30分。世界で二番目に大きい砂漠で、面積は32万7400平方キロメートル、中国語で「塔克拉瑪干」と書きウイグル語で「入ると出られない」という意味だそうです。日本の面積の87%の広さの砂漠、創造がつきません。これからそこをラクダではなく冷房の効いたバスで走り抜けます。横断する道路は1995年6月に完成した「塔里木砂漠公路」、ちょうど10周年です。無人の砂漠地帯を通り、油田開発の中心地「塔中」を抜け、タムリ河を超えてクチャまで730キロ、12時間の見込みです。
タクラマカン砂漠
砂漠公路位置口の問 砂漠公路道路標識 真っ直ぐに伸びる道路
ホテルを出てしばらく走ると、これから砂漠公路というアーチが出現しました。ここでバスを降りて写真撮影と道路の説明がありました。全長522キロ、完全砂漠地帯446キロ、全面舗装され、流砂よけの防砂措置も施されています。距離は長いが交通量がほとんどないため、時速100キロで一気に駆け抜けます。勿論砂漠地帯には信号はありませんし対向車もめったに来ません。「拡大写真マーク写真右端」トップ
砂漠公路の維持管理
砂防設備の葦 配水設備のホース 4キロに一箇所あるポンプ小屋
@砂漠にある砂丘は風により日々形を変えます。道路を作るためにはこれでは困ります。まず道路予定地に葦を1メートルほど掘って埋め込み砂丘の動きを止め道路を作ります。道路が完成すると葦が砂の移動を押さえ道路が砂で埋まるのを防ぎます。「写真左」 A両側を緑化するために乾燥に強い木をうえ、それに水をあげるためにホースを引きます。木が植えてあるところに穴が空いているので自動的に水をやることができます。「写真中央」 Bこのホースに水を流すのが大変、砂漠に井戸を掘りポンプで吸い上げてホースに毎日水を流すのだそうです。このポンプ小屋は砂漠道路ぞい4キロおきに作られており、必ず管理人がおり自転車で受け持ちの地域を巡回していました。葦の管理と道路の清掃、水やりは日々行わないと道路は砂で埋まってしまうので管理は大変です。そのため中国でも内陸部の安い出稼ぎ労働力が無ければ維持管理は大変だとガイドさんの話です。両側に植えてある木はタマリスクと中国名でソソという木だそうです。トップ
塔中(ターチュン)
塔中まであと1時間半ぐらいのところでほんの一瞬、思いもしない雨がサーとフロントガラスを濡らしました。塔中はこの砂漠道路のちょうど真ん中ぐらいにあり、この道路と石油基地のために作られた唯一の集落です。石油基地はここからしばらく支線を入ったところにあるようです。ここにある施設は、ガソリンスタンド、食堂、売店、宿泊施設、水洗トイレ(有料)など、電気もきておりテレビも見られます。ホータンの食堂では少しぬるめだったビールもここでは良く冷えていました。有料トイレを使うのは観光客ぐらいで、皆さんタマリスクの木陰で老若男女思い思いに済ませていたようです。
ガソリンスタンド 食堂 ラグ麺
我々のバスはホテルを出てすぐに給油し、クチャまで730キロを走りましたのでここでは給油しませんでしたが?、砂漠道路の中ではここだけしかスタンドはありません。全工程バスの中で見る限りこの中国石油のスタンドが一番多かったような気がします。
お昼を食べた食堂です。お店の看板に「清真」と書いてあればイスラム教徒用の食事ができますという案内です。ここでガイドさん持参の甘くて大変美味しいスイカを食べました。塩、塩!と日本人は騒いでいましたがこちらではその習慣は無いようです。
ラグ麺といいます。赤いお皿の具を麺にかけて食べます。テーブルにニンニクが入った皿がおいてあります。ガイドさんの説明では、ニンニクは消毒作用があるとのこと、日本で言うとお刺身にワサビという感じのようです。麺は旨いのであきたら、麺つゆで食べれば最高、次回は是非持参したい。
オーストラリアのご夫婦 寝台バス 砂漠を走る車
食堂でコンニチワとご婦人に声をかけられました。オーストラリアから来たそうです。この道をオートバイで走る、気持ちが良さそうですが、故障したら大変です。
このバスは中国では良く見る長距離バスで二段ベットが三列並んでいます。彼らは体臭が強いので日本人がこのバスに乗るには覚悟が必要との話です。
砂漠の中を走れるように造られた車で、石油の調査などで使用されているそうです。トップ
本当に広い!!、
砂漠の中の道路
両サイドには葦とタマリスク、ソソそしてそれに水をやるホースなど、砂防処置が施された道路が続きます。いつもはバスの一番後ろに席を取っていたのですが、今日は一番前は添乗員さんとガイドさんの席なのですぐその後ろに席を取り、前方を飽きずに見ていました。地平線まで真っ直ぐに伸びた、行けども行けども終わることの無い砂漠の道路に感激でした。道路両面の緑は一日でも手を抜けば枯れてしまう人工的に維持されている貴重な緑です。
砂漠道路で一休み
休憩です。皆さん思い思いにタマリスクの茂みの中や砂丘の置くに消えて行きます。そしてこの緑地帯に兎がいることを発見しました。ガイドさん曰く、皆さんのご協力で木に栄養がつき、大きくなりますとのこと、ほんとに!?。バスも止まっていても舗装から外に出て止まるようなことはしません。道路に寝てても轢かれないのではと思うほど車も来ません。大変暑いのですがそれが決して辛くはありません。
砂漠を走る車
ごうごうと音を立ててトラックが走ります。我々が乗っているバスは最新式のバスでパワーもあり、前を走る車にあっという間に追いつきクラクションを鳴らして追い越します。時々長距離バスが窓を全開してカーテンをはためかせながらすれ違います。我々のバスは冷房も良く効き、灼熱の砂漠を快走します。この道路は有料ですかとガイドさんに聞いたら無料だそうです。日本ならいくら取られるでしょう。
砂丘を登る
さあ皆さん砂丘を登ります。ペットボトルとカメラを持って外に出る。外に出ると全身を覆う暑さ、砂丘に上り始めると今まで出たことの無い汗が全身に吹き出る。成田で初めて声をかけられた杖に中国国旗と日の丸をつけた仲間がウイグル人のかぶる帽子をかぶり砂丘を登っていく。砂漠で写真を撮るのが夢でやっとこられたと話していた。やったね!!おめでとう。砂丘はどこでも歩けると思っていたが大きな間違い、三角の峯の上は比較的歩きやすいが、そこ以外は歩くと足がうまり、崩れてしまうので前に進むのは大変です。一歩前に進んでもずるずると滑り落ちて半分も進みません。したがって砂漠は障害物が無いから真っ直ぐ進めると思うのは大間違いです。トップ
砂漠の植物(木)
この砂漠の横断で植物(木)は、ポプラ⇒胡楊⇒タマリスク等⇒植物が自然には生息できない砂丘地帯⇒タマリスク等⇒胡楊⇒ポプラの順に生えていたような気がします。乾燥に強い砂漠の3君子といわれている木は「胡楊」「タマリスク」「砂ナツメ」だそうです。道路わきに植えられたタマリスクが桜のように一度に咲いたらどんな景色になるのでしょうか。砂漠道路の両側がピンクの花で飾られる、夢のようです。トップ
胡楊 タマリスク 砂なつめ
拡大写真マーク胡楊、隣の低木がタマリスク 拡大写真マークタマリスクの花 拡大写真マーク砂ナツメ「クムトラ千仏洞」にて
タリム河と周辺
タリム河は中国最長の内陸河で、崑崙山脈・天山山脈の水を集め、本流だけでも長さ1321キロ,支流を加えると全長2179キロあります。しかしこの大河が最後はタムリ砂漠に消えてしまうのだそうです。創造できますか!!。タリム河が近くになるとポプラ並木も現れ、胡楊の大木が見られるようになります。写真の木は樹齢700年、江沢民元主席も訪れたことのある有名な木です。胡楊の木は「生千年不死、死千年不倒、倒千年不腐」ガイドさんの説明で「生きて千年、枯れて千年倒れず、倒れて千年腐らず、胡楊3千年の歴史、中国1万年の歴史」と有名な漢詩があるそうです。この木の葉は柳のような細い葉、楓のような葉と同じ木から形の違う葉が生えているのも不思議です。タリム河の手前で要人が通るというので30分ほど止められました。例の中国国旗と日本の国旗を持った仲間もバスを降りて、皆でトヨタのランドクルーザ35台が猛スピードで我々の前をウインカーを上げながら通過してゆくのを見送りました。暑い中頑張っていた若い交通規制のお巡りさんの「ご協力を感謝します」との言葉を背にバスに乗り込みました。トップ
タリム河 胡楊 要人を乗せた35台の車列
全長2179キロ、最後は砂漠に消えるタリム河 樹齢700年の胡楊 要人を乗せた35台の車列
砂漠公路終点
しばらく行くと、石油の排ガスを燃やすフレアースタックが赤い炎を出し、油井や近代的な建物が立ち並ぶタリム盆地の石油採掘基地、輪南開発区に入ります。ここからパイプラインが上海まで伸びているそうです。砂漠公路基点のアーチに6時30分ごろ到着です。ニヤの砂漠公路入り口から522キロ、約10時間を事故も無く無事走り抜けました。しかしまだクチャまでは200キロ近い距離が残っています。砂漠地帯を抜けるとタマリスクなどが生えた低木地帯が延々と続きます。タマリスクが良く咲いている場所でバスをとめガイドさんのおごりのスイカを食べました。360度見渡す限り地平線が見えます。バスの中で刺されると腫れるという、らくだ虫の話があり「きょろきょろ」しているとその虫があちこちにいてみんな戦々恐々として落ち着きません。靴で潰しても平べったい蜘蛛のような虫で死なないのです。わいわい言いながらスイカを食べ全身をたたいて虫を落としバスに乗り込みましたが何匹かはバスの中に持ち込み皆で退治しました。この日クチャについたのは9時半、ホテルを出てから約13時間の砂漠横断の旅でした。満足!!運転手さんお疲れ様でした。トップ
石油基地 砂漠公路基点のアーチ らくだ虫とスイカ
拡大写真マーク石油基地 拡大写真マーク砂漠公路基点のアーチ 拡大写真マークらくだ虫とスイカ

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