今は亡き親友へ

あなたとの日々

 

あなたと過ごした日々、

 

いつもネバーランドにいるみたいだった。

 

夢と現実の狭間の時間。

 

私のたわいもない夢の話を真剣に聞いてくれたあなた。

 

あなたの現実離れしたストーリーに目を輝かせて聞いた私。

 

時が過ぎて、あなたは売れない作家になり、

 

私は平凡を主食とする女になった。

 

まるで太陽と月のように相反する生き方をする2人の時間は

 

決して重なることがないように思えるのに

 

それでも会うと時が逆行したように

 

あなたと初めて出会った時と変わらぬまま

 

12歳の少女のように心弾んだね。

 

夢と現実の狭間に迷い込んだように

 

辛い現実も悲しい記憶もないネバーランド。

 

あなたが突然、逝ってしまった時、

 

虹のように輝いていたネバーランドの時間が

 

私の前で止まった。

 

死にたくなるような辛い空虚な時間。

 

あれから10年。どうにかそんな時間を潜り抜け

 

あなたの死と向き合ったけれど、

 

それでも時折、無性にあなたに会いたくなる。

 

胸の奥であなたに話したいことがうずく。

 

時が過ぎ、いつか私も心臓の鼓動を止めるだろう。

 

でも約束ね。

 

ずっとずっと未来、2人の魂が再びめぐり合った時

 

またベストフレンドとして会いましょう。



画像 薔薇素材